マイクロ波加熱とは

⼭海では「マイクロ波加熱」技術をコア技術として、乾燥⾷品の技術開発、商品開発、⽣産、販売を⾏っています。
「マイクロ波加熱」技術は、電⼦レンジに代表されるように、特定の周波数の電磁波・電波(300MHz〜30GHz)を利⽤した加熱技術です。⽇本では産業⽤には、通信の妨げとならないよう、2,450 MHzの周波数帯のマイクロ波(携帯電話とほぼ同じ周波数帯)が使⽤されています。
S40年ころから業務⽤の電⼦レンジが使⽤されたのが、国内のマイクロ波の加熱への利⽤の始まりです。

マイクロ波加熱のしくみ

マイクロ波加熱の原理

⽔の様に分⼦内に+極と-極を持つ物質(双極⼦)に電界をかけると、分⼦が電気的に電界の⽅向に整列します。
⾷品にマイクロ波を照射すると、マイクロ波の電界の向きが変わるのにつれて、⽔の分⼦も激しく回転、振動します。
この時、マイクロ波の電界の向きが変わる速度に⽐べ、分⼦の回転速度が遅れるため、供給されたマイクロ波エネルギーの⼀部が熱に変わり、その⾷品が加熱されることになります。

マイクロ波加熱の特徴

⾷品の「マイクロ波加熱」技術には以下の特徴があります。

  1. ⾷品の内部から加熱を⾏う。
  2. 容器や装置を直接加熱せず、⾷品を加熱することができる。
  3. 加熱、クッキング、殺菌、乾燥をほぼ同時に⾏うことができる。
  4. ⾷品をよく膨化させることができる。
  5. 他の操作⼿段(減圧、加圧、蒸気、遠⾚外、等)と組み合わせて加⼯することが出来る。

他の乾燥技術との比較

マイクロ波乾燥は、マイクロ波加熱の特徴を⽣かして、他の乾燥技術と⽐較して以下のような特徴があります。

マイクロ波加熱の特徴 マイクロ波乾燥の特徴
⾷品をよく膨化させることができる。 かさ⽐重が軽い。⾷感が軽い。スープに浮き易い。
⾷品の内部から加熱を⾏う。 熱劣化が少なく、⾊調、⾵味がよい。 菌数が少ない。
(⼀般⽣菌数:規格10,000以下/g、通常300以下/g)
加熱、クッキング、殺菌、乾燥をほぼ同時に⾏うことができる。 ⼩さな装置で連続⽣産できる。
他の操作⼿段(減圧、加圧、蒸気、遠⾚外)等
と組み合わせて加⼯することが出来る。
従来にない乾燥技術の開発が可能。